空き家をデイサービスやサ高住に

- 空き家・既存住宅の勉強

秋田市内の空き家を「デイサービス」や「サービス付き高齢者向け住宅」にしたいという問い合わせや相談が最近増えてきました。知り合った方にもそういう人がいらっしゃったりしたので、私もこのブログを通して勉強してみました。

□デイサービスについての勉強

さて、デイサービスとひとことで言っても、いくつかあります。一つ目は、障害者自立支援法に基づく児童デイサービス。二つ目は、地域活動支援センターの障害者デイサービス。そして三つ目は、老人福祉法に基づく老人福祉施設老人デイサービスです。

今回は老人福祉法に基づく老人福祉施設老人デイサービスセンターについて勉強していきたいと思います。

老人デイサービスセンターとは、老人福祉法に基づく施設のひとつです。その施設においては、高齢者に対して、入浴サービスや食事の提供、さらには機能的な訓練などを「通い」で行っており、他に、レクリエーションなどによって心のケアを行う場合もあります。なので、ディサービスは正式名称を「通所介護」と言います。

高齢になった人は家にこもりがち、知らないうちに日常的な運動能力も衰え気味。そればかりか、社会的にひとりぼっち、寂しい。だから、デイサービスに通って、適度に身体を動かし、他の人たちと交流しよう。そんでさらにご家族の負担も少しは楽だー!!

という目的があります。確かに家族による入浴介助とかは思っているよりも大変ですよね。しかも家族の息抜きのためにもこちらの利用は助かるのでしょうね。ついでに通う本人が楽しんで行くようになるとうれしいんですけどね。

さてそんなデイサービス、つまり通所介護事業者の指定のためにはいくつかの施設基準をクリアしなくてはいけません。大きくわけると、相談員や看護職員などについての「人員基準」。食堂や相談室などの設置を定める「設備基準」。そして介護計画や勤務態勢などについての「運営基準」です。

今回は我々設計に関係してくる「設備基準」についての必要室とその規定された面積だけ取り上げていきますね。

必要室は、食堂、静養室、相談室、機能訓練室(リハビリ室)、事務室、トイレ、お風呂。 食堂と機能訓練室(リハビリ室)は兼用してもオッケー。 食堂と機能訓練室(リハビリ室)の合計面積は、利用者1人当たりに3㎡以上。その他建築基準法や消防法などうんぬん。

なるほど。でも施設としてこれを新築でつくるのはなあ。。と事業をお考えの方は、先日事務所にご相談あった方のように、中古住宅をリノベーションするという方法もあるようですよ。

調べてたり話をいろいろ聞いていると、中古住宅で営業するためのデイサービスは借家、もしくは持ち家で営業するデイサービスも多くなっているみたいですね。まあたしかにそうですよね。

普通の一軒家と同じために、利用者の方達が違和感を持たず来れるし、家庭的な雰囲気の中で、レクリエーションなどのサービスも楽しそう。たしかに施設施設してるところより、自分ちに近い空間のほうがじーちゃんばーちゃんもリラックスできますよね!職員と利用者そしてその家族とのコミュニケーションもよりよくなりそうです。

おお!いいね。じゃあ中古住宅をリノベーションしてデイサービスにしよう。ここで注意点をひとつ。

物件の面積が100㎡を超えていると用途変更の確認申請が必要になります。手続きに手間を要するだけでなく、物件工事の改修費が予定より多くかかったりもします。ご注意を!

□サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅とは、「高齢者住まい法」の改正により創設された介護・医療と連携し、高齢者の安心を支えるサービスを提供する住宅です。住宅としての居室の広さや設備、バリアフリーといったハード面の条件を備え、ケアの専門家による生活相談サービスなどソフト面を提供します。これらによって高齢者が安心して暮らすことができる環境を整えるための場所ができますね。ちなみに「サ高住」と略されたりしています。団塊世代の層が高齢化し、高齢者の単身世帯や夫婦のみ世帯が増えていくことを考えるとこのような場所はこれから増えていくのでしょうね。

国も空き家などを活用したサービス付き高齢者向け住宅(以下サ高住)の整備をさらに進めるため、補助金の対象を拡大する方針を示しました。今までは、事業者が既存の建物を改修してサ高住にする場合にはその対象をバリアフリー化のための工事などに限定しておりましたが、間仕切り壁などその範囲対象が見直され、より拡げられたとのことです。このように空き家の活用に関する法整備も徐々に進みつつあります。

設計者目線からすると、やはり普段の家に近いような空間の雰囲気ですごしたいという思いが利用者としてはあったりするのではないかとも考えます。新しくきれいになるのはすばらしいことですが、どこか施設にいるっていう感じだとなんとなくいやだなって思う方もいるはずです。家に近い空間。その雰囲気を活用するという意味では、空き家というツールは活用しがいがあるのではないかと思います。そして住んでいるまわりにそういうものが増えているのであればそれを活用する。それは、住み慣れた地域に住み続けやすくなるというメリットも生じてくることでしょう。そしてその雰囲気をつくる空間をつくりあげていくことは設計者である我々の仕事なのでしょうね。

リノベーションするということは、建物を白紙としてしまわないでよりよく使用する。そしてそれが昔のおもかげに意味を与えてより複雑な味わいと豊かさを与えられるわけです。以前はどう使われていたのだろうと思わせることも大事ですよね。もちろんただ全ての建物を残せばいいというものではない。それを残すか残さないかをキチンと取捨選択して見極めるということも建築家としての役割であると考えます!それがそこにある地域の文化というものを蓄積するということになると思うんですよ!

そして事業者の方々にかんちがいしてほしくないのは、不動産をリノベーションすると人がきてもうかるのではなくて収益モデルを改善するきっかけづくりとしてリノベーションするのだという選択肢のひとつとして理解していただけると幸いです!

(デイサービスに関する参考資料:

・図解 デイサービス開業と経営実践ガイド: 地域密着で成功する

・小規模デイサービスをはじめよう!―アットホームな介護サービスの立ち上げマニュアル より)

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