地域や社会をよりよくする保育所へ

- 設計の仕事

 

こちらの保育所は、とある病院内の敷地に建つ、院内・病児保育の施設です。
お子さんをもちながら病院に勤務する方々が、安心してお子さんをあずけ、そして仕事を行える。
そんな環境をめざした設計となっております。

親御さんが仕事などで家での看病が難しいときに、安心してお子さんを預けることができる環境づくり。このように保育士と看護師を常駐させて子供たちを受け入れる施設としては市内初となります。

とある病院敷地内に併設されたこちらの保育施設は、2階に病院で働いている方々がお子さんをあずける「院内保育施設」、そして1階には、働いている親御さんたちが病気のお子さんをあずけることが可能な「病児保育施設」がある建物です。この春から24時間営業ではじまります。

全国的にも共働き率が多いここ秋田の地域において、このような施設やシステムは今後も必要になるでしょうね。もしかしたら病院だけにとどまらず、その他の施設にもこのような環境を充実させることがよりよい社会をつくることになるのではないでしょうか。

そんな秋田としては、新しい保育所としてのプログラム!そのようなプロジェクトに関わることができ、私もたいへん勉強になりました。ありがとうございました!

 

設計に関わらせていただきましたA保育所プロジェクト。その保育所がこの春から開所し、動き始めています!

A保育所プロジェクト 

この保育所は、病児保育施設と病院の院内保育施設がある建物となっています。こうした子どもを広く受け入れる保育施設は市内初とのことで、親御さんたちの安心して働ける環境が充実してもらえればと思っています。

今回は病児保育というものについて再度整理しながらブログでおはなししていきたいと思います。

一般の保育所では、規定されている体温より高くなると、保護者の方にご連絡をとって迎えに来ていただくと思います。だいたい37.5度くらいでしょうか。共働きのご家族をサポートするという想いでお仕事をされている保育士さんにとって、熱があがったということを働いている親御さんにお電話をするのはつらいでしょうね。

もちろん保護者の方の想いとしてもいろいろあるかと思います。お子さんが突然風邪をひいて熱が上がってしまった。「こどもが病気のときぐらい仕事は休んでいっしょにいてあげたい」そう思う親御さん。でもその日はどうしても抜けられない仕事がある。仕事を続けている以上そういうこともありますよね。「突然休むことになってしまったら、会社の方々に迷惑をかけてしまうかもしれない」そんなことを考えて預け先がないままご夫婦で途方にくれてしまう。やはりどちらかが仕事をやめなくてはいけないのか。

そんな心配をもちながら働く親御さんに代わり、病気のお子さんを預かり、ケアするのが病児保育です。それが可能となった病児保育施設は、子どもの成長の過程を見守るとともに、女性の社会進出を後押しし、その能力を社会に生かしていただくための大切な場所となります。

こちらの施設では通常、看護師1人と保育士2人が常駐し、小児科医が1日1回巡回するそうです。

空間は中央にスタッフステーションをもうけ、そこから病気の症状によって分けられた病児室の様子がそれぞれ確認できる構成となっています。

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政府は待機児童の解消に向けて、税収を投入して保育サービスの充実をはかり、2017年度までに認定こども園の拡充などで3歳未満児の保育利用数をやすことを見込んでいます。しかしながら保育所に通う子どもが増えればそれに比例して病児保育のニーズも高まることになります。病児保育の施設数、さらには病児保育従事者が圧倒的に不足しているのが現状です。

これからこの分野はニーズが高まり、人材の育成も重要なポイントとなっていくでしょう。

さらなるソフトの充実を期待しています!!

2014年4月11日

今日、学生時代の友人が、近くの病院にお子さんを連れて行くついでがてら事務所に寄ってくれました。友人ご夫妻は共働きでまだ小さなお子さんを保育所に預けているのですが、そこで風邪をよくお友達からもらってくるようです。なので、そういうときはご夫婦で相談しながら交互に休みをとったりなどして病院へつれていったり看病しているようです。おそらく秋田でお子さんがいらっしゃる共働きの方々は、このように子育てとお仕事のバランスをとっているのだろうと思います。そんな身近な親しい人たちのお話しを聞きながら、設計に関わらせていただいた、病児保育施設、院内保育についてまた考えさせられた次第です。

前回の病児保育に続きまして、今回は院内保育、学内保育、そして企業内保育など大きい枠の視点から再度整理し、ブログでおはなししていきたいと思います。

病院の院内保育、大学などの学校に勤務する教職員 および学生の仕事や学業と子育ての両立を支援する学内保育。そしてまた企業内保育など、女性の活用を目指す大手企業で徐々に普及してはいます。しかしながら保育所が足りず、待機児童が出ている現実に対し、緊急回避的な開設という場合が多く、設置に慎重になっている企業が多いようです。

もちろん保育環境の整備が企業の責任だと考えているわけではなく、学校、病院などの施設と同様に行政が公助として整備すべきであると考えます。

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政府は企業内保育所が増えるよう後押しする制度を2015年4月から導入する予定です。15年度から市町村が認可する企業内保育所を対象に新たな公費補助を始めます。

現在では企業が社内に設ける保育所は現在は認可外保育施設の扱いで、国・地方の公費補助の対象外です。労使の雇用保険料を財源とする助成はありますが、原則5年で打ち切られてしまいます。よってコスト負担が重いため企業の導入率は約3%にとどまっています。

今回の新たな公費補助では、認可保育所に準じた職員配置や設備で、定員の3分の1~4分の1を地域住民に開放すれば、無期限で国と自治体から補助を受けられるようになります。そして補助は運営費の6割程度と認可保育所に近い水準となる見込みで、主に0~2歳の乳幼児を預かり職員配置を手厚くすれば、7割以上になるようです。

保育所運営の安定が見込めるようにして企業の新設を促し、保育所に入れない待機児童の解消につなげる。社員だけでなく地域住民にとっても保育所の選択肢が増えますよね。

また複数の企業がコスト分担などを定めた協定書を交わせば、企業内保育所を共同で設置できる仕組みも入れるとのこと。経営体力の乏しい中小企業も保育所を設けやすくする狙いがあります。

大企業と呼ばれる企業が極端に少ないここ秋田においては、こちらのケースのほうがありがたいのでしょうか。新制度で企業内保育所が増えれば、勤め先でなくても自分のまちの企業内保育所に子どもを預けられるようになります。

これまで企業が社内保育所の設置に慎重だった背景には、コスト負担に加え、将来も社内で十分な利用者を見込みにくい問題があるということからのようです。新制度で企業のコスト負担を軽くすると同時に、地域住民に開放すれば利用者数が安定し、企業が設置に前向きになってくれたらいいですね!

学校または保育所はやはり地域の人たちにとっても核となる場所であります。しかしながらそのような施設環境は時代の流れや地域によって、状況が変わります。社会の仕組みそのものを現在の時代にフィットさせることにおいては建築にはかたちにする力があり、そして役割があります。

私たちは今どんな時代に生きていて、そこからどんなことを再び構築していくのか。関わった建築を捉え直しながら、その建物などハードな部分、そしてそこにいたる思考を様々な人たちとトレードしながらつくりあげる考え方を大事にしながら設計活動を続けていきたいと思っています!!

(参考資料:14年1月11日の日本経済新聞「社内保育所 地域に開放 政府、補助拡大の条件に」より)

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