シェアするということ

- 設計の仕事

渡邊唯建築設計事務所は、仲小路ビル地下にあるシェアオフィスに事務所スペースを借りていました。

シェアするということ。
シェアという言葉は、最近多く聞く言葉ですね。

いろいろあります。
食べ物をシェアしたり、写真画像をシェアしたり。

生活のしかたにもシェアという言葉がでてきます。
シェアオフィス、シェアハウスなどなど。

ここ仲小路ビルにあるシェアオフィスでは、個別のブースをもうけ、共用のワークスペース、水回り、ミーティングルーム、ギャラリーがあります。たまにシェアオフィスを借りている事務所さん同士がコラボしてフリーマガジンを発行したり、新たな仕事のスタイルも生まれつつあります。

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シェアハウスの例では、以前勤めていた会社で、途中までこういう物件にかかわらせていただきました。
お施主さんはまだお若いご夫婦。ご両親の残した大きいお屋敷を改装しながらシェアハウスにしていきたいというご要望。
お屋敷自体も古いのに面白い部屋の構成となっていて、それぞれ独立していてシェアハウスにするにはとてもよい空間となっていました。
一箇所にキッチンスペースをもうけてあとはすべて個別の居住スペース。お施主さん自身は、半地下になっているガレージ空間を改修して居住スペースにしたいとのことで、私がたたき台のプランを描いて提案しました。
一期工事、二期工事と段階的に改修するかたちで話が進んでましたが、今進んでいるのかなあ。
実現すれば絶対面白いと思う!

シェアするということは、生活に新しい可能性を生み出すものとなるような気がします。
もちろん向き不向きがあるでしょうけど。
その時代にしか感じるとることのできない雰囲気、人と人との関係、仕事のしかた、そしてそこから生まれる文化のようなもの。時代によってライフスタイルは変化します。
それがたとえ一時のものであったとしても、そこに身を置いて感じることも多くあります。
そして次にどうのような時代が来るかを感じ取ることができているような気がします。

先日ある方とお話しした際、こんなお話がでました。
自分が今やっている旅館をシェアハウス、「下宿」にしてみたい。将来的にそんな希望をもっているとのことでした。
なんと今の時代、学生だけでなく社会人の方からも下宿がないですかという問い合わせがあるとのことです。

ひさしぶりに聞いた下宿というひびき。とてもなつかしいです。
そういえば、高校時代、下宿していた同級生の家に遊びに行った記憶があります。そこはまさに家。家の一部を間借りしている、そんな感じで、食事はそこの家のかたがつくってくださるものを食べる。当たり前の家の形態をちょっと、ずらして他人に提供することで、こんなに不思議な雰囲気が生まれるのか、楽しそうになるのか。そんな記憶が呼びおこされました。
下宿。
今そんな場所がどうくらい残っているのでしょうか。

そしてその方はその旅館を軸に地域が元気になっていったらいいなと。まさに地域を支えるのはそこに住まわれている人の意識なのだなと考えさせられました。かたちは違えどシェアオフィスMagもそうでありたい!
ある場所や建物が地域の核として存在するためには何か人がいてくれる「ところ」が必要です。そんな場所をどう存続していくか。存続をさせるために今あるものにどう付加価値を与えていくか

 

 

よく若いころには一人暮らしへのあこがれというのが芽生えました。私は高校時代に一人暮らしというものにあこがれ、高校を卒業して大学で一人暮らしなどをはじめました。東京に一人で住みはじめてからは、住んだ場所は全てアパートやマンションでしたね。

一人の世界、自分だけの場所。ただなぜか、一人という自由に浸ると思いきや、友達の家、または自分の家に友達が来るなど、そんなに言うほど一人という感じの生活ではなかったです。
そこでの私は一人を求めながらも、無意識にみなと暮らしたいという願望があったわけです。

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自分の時間をもちたいけれど、やはり人と関わっていきたい。それは自然なことなのではないかと思います。
人が一人で暮らすということは基本的にはイレギュラーなことなんだと。みながいるから一人の時間がすばらしく感じる。一人の時間を有意義なものにするためには人と関わることが重要なわけなんですね。
共に暮らすということは、一人の時間を大事にできることなのかもしれません。

住むということ、暮らしていくということは不思議です。
人同士の距離感がそれぞれなのに何かそこに基づいているのは集まるということ。どう集まってそこで何をするかということ。

建築という場所をつくる自分としましては、その自然で不思議な住むという行為にどれだけこたえた提案をできるかを意識していきたいと考えています。

 

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